VR芸術教育学習プログラム『eye for art』

『eye for art』はVR 技術(360度映像+VRゴーグル)を活用した、作ること(制作)と見ること(鑑賞)の両輪による芸術教育プログラムです。東京国立近代美術館武蔵野美術大学彫刻学科、梅ノ木文化計畫による共同研究プロジェクトから生まれました。芸術家・研究者が解説を行い、完成した作品と制作過程を通して芸術作品の魅力に迫ります。

1作目(製作:2021年)は、荻原守衛《女》(1910年)を対象にして「塑像」をテーマに製作しました。2作目(製作:2022年)は、橋本平八《幼児表情》(1931年)を対象として「木彫」がテーマとなっています。3作目(製作:2025年)は、若林奮《北方金属》(1966年)を対象に「鉄」がテーマとなっています。

各教材では、作品を所蔵している東京国立近代美術館研究員による歴史的背景をふくめた完成作の解説とともに、武蔵野美術大学の教員、彫刻家が制作過程を分析しました。分析をもとに実際に材料を使って制作過程をたどり、詳細な説明が加えられました。

高解像度360度カメラ、小型の360度及び180度カメラも使用して、通常近寄って見ることが難しい彫刻家の手元を撮影することで、手の動きや材料のディテールまで観察することが可能となっています。

『eye for art』によって、価値の高い芸術作品の成り立ちを理解し、芸術の思考と制作のエッセンスを学ぶことができるでしょう。