全日本海員組合本部会館 記録映像製作
2023年初秋、株式会社梅ノ木文化計畫は、全日本海員組合本部会館の保存改修工事にともない記録映像を製作しました。
全日本海員組合は、旅客船や海運業・海事産業で働く船員と船員以外の労働者で組織される産業別単一労働組合です。
港区六本木にある本部会館は建築家・大髙正人氏による設計で、1964年に完成。地上6階、地下3階建てのビルで、「都市における極めて良質な建築ストック」として、2017年に「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」(ドコモモ・ジャパン選出)にも選ばれています。「歴史調査および将来構想委員会」による歴史調査を行いながら、野沢正光建築工房による改修設計のもと、竹中工務店によって工事が進められています。
映像の素材として、職員がオフィスで働いている様子や、改修前の建物の内観および外観をドローンも活用しながら撮影しました。改修に向けて足場が組まれ躯体だけになった建物内部の写真や、1964年竣工時の工事現場の写真等も加えて全体を構成しました。
さらに、1976年に増築した部分を撤去し復元する「サンクンガーデン」をはじめ、この度の改修によってリニューアルされるエリアのCG画像も組み込んでいます。
本部会館は竣工から60年近く使われてきた建物ですが、状態が良く、組合員をはじめ、中で働いている方々がこの建物を丁寧にメンテナンスし、大切に使用してきたことがうかがえます。
本部会館は2024年末に改修工事が終了し、再び組合の拠点として復活する予定です。
建物と共につむいできた組合の歴史と文化を未来に継承していく。その思いがこの映像を通して伝わることを願っています。
全日本海員組合本部会館 記録映像
編集:中川周
音楽:高木生 https://tnwh-gsr.tumblr.com/noobtastic
構成:木原進
製作:梅ノ木文化計畫
企画:全日本海員組合 http://www.jsu.or.jp
*現在、映像は組合限定公開となっています。